部屋に後付けする鍵のメリット・デメリットと、作業の注意点をご紹介
昨今、都市部の地価の高騰や企業のリモートワークの広まりなどを受けて、住宅事情にも少しずつ変化が起こっています。マンションやアパート・戸建てなど、住宅にはあらゆる形態がありますが、どのような形であっても「鍵」は欠かすことができません。生活する地域や同居する人数に関わらず、鍵は私たちの暮らしと密接に関わっています。
また、近頃の生活の変化を受けて「部屋に鍵を後付けしたい!」という声も上がっています。鍵の設置は簡単だと思われがちですが、その目的や用途に合わせて鍵選びを行うことが重要。そこでこちらのページでは、部屋に後付けする鍵を種類ごとにご提案し、それぞれについてメリット・デメリットを紹介します。
また、部屋に鍵を後付けするときに注意するポイント・出張鍵屋の選び方もご案内しますので、作業を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
部屋に鍵を後付けする目的とは?
オススメの鍵商品や取り付け方をご紹介する前に、部屋に鍵を後付けする目的について確認しておきましょう。さまざまな目的が考えられますが、大きく分類すると以下の3パターンに分けられます。
トイレや書斎・浴室の空間のプライバシーを守るため
部屋に鍵を後付けする動機としてまず考えられるのが「その部屋におけるプライバシーを守るため」という目的です。
多くの住宅では、トイレや脱衣所・浴室などに簡易的な鍵がありますが、一部の住宅ではこのような場所に鍵がない場合も。誰かが使用している時に誤ってドアを開けてしまったり、誰も使っていないのに誰かが入っていると勘違いしたりすることを防ぐために、これらの個室に鍵を付けようとする方がいらっしゃいます。
そのほか、書斎や子ども部屋・更衣室なども、プライバシーを守るための鍵が必要な場合があります。
在宅勤務や民泊利用で、部屋の使い方をこれまでと変えるため
在宅勤務が広まっている近年では、ご自宅でお仕事をされている方も増えています。また、自分の住宅のうち一部の部屋を旅行者に貸す、いわゆる「民泊施設」としての活用も広まっています。
このような住宅の使い方をする場合に、鍵は必要不可欠なものとなるでしょう。部屋に鍵を後付けしてあれば、自分がオンラインで会議をしている最中に、同居人が部屋に入り込んでしまうことを防げます。また、宿泊客と家主が相互のプライバシーを守るためにも、民泊施設で鍵を設置しておくことは必須事項です。
小さな子供や、同居している高齢者の安全を守るため
ここまで紹介した目的とは異なり「同居人の安全を守るため」に鍵を後付けするという方も増えています。それは、小さなお子様や認知症を患っている高齢者と同居されている方です。
お子様が誤って危険なものに触れたり、高所から転落したりすることを防ぐために、後付けされた鍵は大きな役割を果たします。また、高齢者が徘徊することや、場合によっては犬や猫などのペットの安全も守ってくれるのが鍵です。
かつて、後付けできるこれらのタイプの鍵はあまり見られませんでしたが、近年の需要の増大に伴い、価格帯や機能性のさまざまな鍵が販売されるようになりました。
部屋に後付けするのにオススメの鍵3選とメリット・デメリット
ここまで、部屋に鍵を後付けする目的をご案内しました。さて、ここからは本題となる、部屋に後付けするオススメの鍵をご紹介してまいります。それぞれについてメリット・デメリットもご案内するので、ご自身の目的や用途に合った鍵を選べるようにしましょう。
①100円ショップでも購入できる簡易的な鍵
部屋に後付けする鍵として最も簡易的な商品は、100円ショップやホームセンターなどで手軽に購入することができます。
メリット:粘着テープで貼り付ければ、誰でも簡単に設置できる
安価に購入できる簡易的な鍵は、その取り付け方もさまざま。中でも代表的な商品は、粘着テープで貼り付けることで設置が可能です。
特殊な工具などが一切不要で、ドアや壁に貼り付けるだけで鍵を取り付けられるので、作業は数十分で終えられる手軽さが魅力。外したい時にはテープをはがすだけで済むため、初心者で鍵を後付けしようとしている方に多く選ばれています。
デメリット:簡易的な鍵なので、強い力を掛けると外れることがある
粘着テープ式の鍵は取り付けが簡単ですが、その簡単さがゆえに、長く使用していると外れてしまうこともあります。また、強い力で引っ張ったりドアを開け閉めしたりするだけで、鍵が落ちしまう例も少なくありません。
粘着力を維持するためには、貼り付け場所の汚れやホコリを除去してから設置するのがポイント。それでも外れることが心配ならば、次に紹介するようなネジ式・シリンダー固定式の鍵がオススメです。
②小さな穴を開けて、ネジで固定する鍵
次にご紹介するのが、ネジで鍵を固定するタイプの鍵です。こちらも粘着テープ式の鍵と同様に、ホームセンターなどで購入することができます。
メリット:粘着テープ式の鍵よりも、確実に固定できる
先ほどの粘着テープ式の鍵と比べると、ネジ式の鍵はしっかりと固定できるのが魅力です。数年単位で長く使用することを見越して取り付けるのなら、テープよりネジで取り付けるタイプの鍵をオススメします。
また、設置の際には電動ドリルがあるとスムーズですが、小さなネジなので、特別な工具が無くても鍵の取り付けには問題のないことがほとんどです。
デメリット:穴を開ける必要があり、賃貸住宅で取り付けるなら許可が必要
ネジ式の鍵は、取り付ける壁やドアなどに穴を開けなければ設置できません。小さな穴なので、外した時にもそこまで目立つものではありませんが、賃貸住宅であれば注意が必要なのはご存知でしょうか?
賃貸借契約においては、通常の使用方法とは言えない使い方をしたことで部屋が損傷した場合、借主(住民)がその傷を元に戻す義務を負うのが一般的です。これを原状回復の義務と呼びますが、鍵を取り付ける際に開いた穴は「通常の使用方法とは言えない使い方」と判断されることも。
賃貸住宅でネジ式の鍵を後付けしようとしているのなら、大家さんや管理会社などにあらかじめ確認するか、痕跡の残らない鍵を選ぶことがオススメです。
③ 数センチ四方の穴を開けて、その穴に固定する鍵
最後にご紹介するのは、錠前を固定するためドアに穴を開けるタイプです。このタイプの鍵は、玄関や勝手口など、ドアと一体になって製造された鍵をイメージすると分かりやすいでしょう。
メリット:しっかりと固定でき、両側から鍵の開け閉めができる
錠前を固定するためドアに穴を開けるタイプの鍵は、しっかりと固定されていることが大きな魅力です。外れてしまう心配がある上記のような鍵と異なり、1ランク上の安心感があります。
また、これまでに紹介したテープ式・ネジ式の鍵は、内側(もしくは外側)からのみ施錠できますが、こちらの鍵は両側から鍵の操作ができる点も魅力です。プライバシーを保ちつつ、災害など万が一の事態にも安全を確保したいのなら、ドアに穴を開けるタイプの鍵をオススメします。
デメリット:新しく穴を開けるには手間が掛かり、後付けするのは大変
ドアの中に錠前を固定するこのタイプの鍵は、後付けするためドアに新しく穴を開ける必要がありますが、初心者の方には非常に難しい作業になります。埋め込む錠前の寸法よりも穴が大きければ、鍵がグラついてうまく固定されなかったり、最悪の場合にはドアが開け閉めできなくなったりする事例もあるのです。
また、最近は木製ではなく、アルミやステンレス製のドアも増えていますが、これらのドアの穴開けは更に困難を極めます。両側から操作できる鍵を取り付けるなら、その作業については、最初から鍵屋に相談するのが確実です。
部屋に鍵を後付けするときに注意するポイント
ここまで、部屋に後付けする鍵を3種類に分けてご紹介しました。では、これらの鍵の設置時に共通している注意点とは何でしょうか?
ドアの開き方・形状に合った鍵でないと、取り付ける意味がない
第一に、取り付けようとしている鍵が、ドアの開き方や構造・形状に合っている商品かどうか注意しましょう。「開き戸・引き戸」「押し戸・引き戸」などを誤って鍵を設置すると、施錠したとしてもドアを開けられてしまいます。うっかりしていると 買い間違えることがあるので、初めて鍵を取り付ける方であれば特に注意しましょう。
鍵を後付けする理由を踏まえ、目的に合った鍵を選ぶ
ドアの開き方・形状に合った鍵を見つけたとしても油断は禁物。次に気を付けるべきは「鍵を後付けする理由」です。
たとえば、プライバシーを守ることが重要な民泊施設用の鍵として、外れてしまうリスクの高い粘着テープ式の鍵を選ぶのは好ましくありません。他にも、一人で入るトイレ・浴室などは、災害時・突然倒れてしまった時などの緊急事態に閉じ込められる恐れがあるので、外からも開錠できる鍵が望ましいです。
手軽さだけでなく、防犯性や緊急時の対策なども考えて鍵を選ぶようにしましょう。
賃貸住宅でドアに穴を開けるなら、あらかじめ管理人に確認を取る
賃貸住宅では借主に原状回復の義務があり、通常使用の範囲を超えて部屋に傷が付いている場合には、借主がその傷を戻す義務を負うことを紹介しました。ドアに穴を開けた場合、その修復には数十万円以上掛かることもあるので、穴開けが必要な鍵を後付けする場合には注意が必要です。
ドアや壁に穴を開けようと考えているなら、トラブルを避けるため、あらかじめ管理人や大家さんに相談しましょう。相談する手間や修復に掛かる費用などを鑑みて、賃貸住宅においては、テープで取り付ける鍵を採用する方も多いようです。
DIY初心者だと、鍵の後付けに失敗することもある
取り付けの難易度が高い鍵であればあるほど、設置に失敗するリスクが高まります。特に、壁やドアに穴を開けるタイプの鍵は、失敗の大きさによっては取り返しが付かなくなるため注意が必要です。
鍵の取り付けに失敗してドアの開け閉めができなくなると、日常生活にも支障をきたすものです。DIY初心者の方であれば特に、初めから鍵屋に相談することがオススメ。鍵選びから設置・調整までプロの手に任せれば、大きなトラブルを避けることができます。
鍵の後付けを相談する鍵屋の選び方のポイント
最後に、部屋の鍵の後付けを鍵屋に相談するにあたって、鍵屋の選び方のポイントをご紹介します。
出張作業を承っているエリア
まず、出張対応してもらえるエリアを確認しておきましょう。「部屋 鍵 後付け 〇〇(地名)」などのフレーズで検索し、上位にヒットした鍵屋であれば、そのエリアに駆け付けてもらえる確率が高くなります。
ホームページに掲載されている出張地域の一覧表を参考にしたり、問い合わせフォームから直接聞いてみたりすることも可能です。
鍵屋のスタッフが活動している時間
次に、鍵屋の営業時間についてもチェックしておく必要があります。すぐにでも鍵を設置したいのであれば、24時間営業している鍵屋に相談すると安心です。
夜間には営業を終了する鍵屋だと、実際の営業時間より作業の受付時間の方が短いケースもあるため注意しましょう。
後付けできる鍵のレパートリーの豊富さ
さらに、部屋に後付けできる鍵の種類についても知っておくと安心です。ご自身が設置したい鍵が決まっていれば、その鍵を取り扱っているかどうか確認しましょう。
また「どんな鍵を後付けすればいいか決められない・・・」とお悩みの方は、なるべくたくさんの商品を取り揃えている鍵屋に相談すると安心です。豊富な選択肢の中から検討することで、希望にピッタリな鍵を選べる可能性も高まります。
作業に掛かるトータルの費用
最後に、鍵を後付けするにあたって掛かる費用です。ホームページに各社が掲載している「料金表」や、以前の利用者の口コミなどを参考に、費用のおよその目安を把握しておきましょう。
また、出張してくれたスタッフに対して、作業をスタートする前に見積もりを依頼するのも有効です。金額について作業前に合意しておくことで、支払い時のトラブルが起こることを避けられます。
部屋に鍵を後付けするなら、出張鍵屋に相談すると安心です
部屋の鍵の後付けといっても、その目的や鍵の種類は千差万別。希望や予算に合った鍵を選ぶことで、暮らしの質をより高くすることができます。
もしも鍵の後付けについて迷うことがあったら、出張鍵屋に相談することで、鍵のプロフェッショナルが商品選び・取り付けまでサポートしてくれるのでオススメです。
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