タキゲンの鍵の特徴・開錠方法や、自分で開けられない時の対処法について
自動販売機や精算機・コインロッカーなど、現金を管理する無人設備で多く見かけるタキゲンの鍵。その防犯性や頑丈さ・使い勝手の良さが高く評価されています。
また、電気工事や設備メンテナンスに携わる方以外は注目する機会の少ないような、配電盤や分電盤にも、タキゲンの鍵は多く設置されています。
本ページでは、身近な場所にあるタキゲンの鍵の種類・特徴をご紹介するとともに、鍵を紛失してしまった時の開け方・自分ではどうしても鍵が開けられなくなった時の対処法をご案内いたします。
目次
タキゲンとは
住宅の錠前メーカーであるMIWA、GOALなどの会社とは異なり、タキゲンという社名に聞きなじみのない方も少なくないでしょう。
タキゲンの鍵についてご紹介する前に、同社の概要についてご紹介します。
産業用金具の総合メーカー・タキゲン製造株式会社
タキゲン製造株式会社は、1910年に創設された「瀧源商店」をルーツに持っていて、100年を超える歴史がある老舗企業です。高い技術力に定評がある同社では、錠前のほかにもモニターアーム・蝶つがい・フェンスなどを製造しています。
また、顧客の要望を具現化する取り組みを表すのが、同社の「ないモノは創ればいい」の合言葉。金属加工・樹脂の成形技術の高さで、現場の困りごとを解決しているほか、利用者の細かなニーズに応えるサービスも人気の理由です。
品川区に本社を構え、韓国や中国・台湾・タイにも支店を置く
産業用金具の総合メーカーであるタキゲンは、創業の地からほど近い品川区に現在も本社を置いています。さらに同社では韓国や中国・台湾・タイにも支店を設置していて、国内だけでなく海外でも質の高いサービス展開に力を入れています。
ロボットや半導体製造装置など、さまざまな製品を取り扱う
タキゲンでは鍵をはじめとする産業用金具のほかに、自動化関連装置や半導体製造装置などの分野の製品も製造しています。
また、最先端の技術を生かして、農業・医療・鉄道に関連する製品の製造実績も多数。業界の垣根を超えて、幅広い商品に携わっていることで知られています。
タキゲンの鍵は何の鍵?
ここまで、タキゲンの会社概要をご紹介しました。では、同社が製造している鍵は、どのような場所に取り付けられているのでしょうか?
配電盤・分電盤・キュービクルを守る「産業用錠前」がタキゲンの有名商品
タキゲンでは、配電盤や分電盤・キュービクルなどの精密機械を収める金属製の箱(筐体)に取り付ける金具を製造しています。具体的には、ハンドルや蝶つがい・止め金などがこれに当たりますが、この箱を守るための鍵も製造しています。
「産業用錠前」と呼ばれるタキゲンの鍵は、機能性や操作性のほか、耐久性の高さでも有名。屋外に設置される鍵としても広く認知されており、国内トップクラスのシェアの高さを誇ります。
自動販売機や精算機・コインロッカーの錠前も製造している
タキゲンでは配電盤や分電盤の鍵の他に、自動販売機や精算機・コインロッカーなどの錠前製造もおこなっています。
鍵穴が正面から見えないタイプや、二重ロックで破壊開錠に強いタイプ・新しいキーコードへの変更が簡単なタイプなどがあり、ニーズに合わせてさまざまな場所に同社の鍵が設置されています。
工場などの施設では多いが、一般の住宅で見かけることは少ない
「タキゲン」という名前の鍵には、馴染みがない方もいらっしゃるかもしれません。その理由は、同社の鍵を一般の住宅で見かけることが少ないからでしょう。
住宅の玄関や勝手口などには取り付けられない同社の鍵ですが、工場・集合住宅の管理室などには多く設置されています。
タキゲンの産業用錠前の代表的な種類
大規模な施設に多く採用されている、タキゲンの産業用錠前。ここからは、タキゲンの錠前として代表的な商品を3つご紹介します。
1964年から今に至るまで愛される「No.0200」
タキゲンの代名詞でもある200番の鍵は、正式には「No.0200」という名称で呼ばれます。1964年に初めてカタログ掲載された200番の鍵は、半世紀以上もの長きにわたって製造されており、配電盤や分電盤の鍵としてスタンダードな存在。
インフラ設備や工場など様々な施設に向けて、これまでに延べ1,000万個以上も製造されていて、人気のほどがうかがえます。
一方、大量に生産されていることが原因で、このNo.0200に互換性を持つ商品が出回っていると指摘されています。類似商品が増えるほど防犯性は低くなり、不正開錠されるリスクが高まるため、後述するハイセキュリティ錠前に交換するように同社は推奨しています。
11万通りを超える鍵違いパターンがある「TAK80」
タキゲンの産業用錠前の中でも、上で紹介したNo.0200に代わるハイセキュリティ錠前として、1999年からTAKシリーズが販売されています。
TAKシリーズの中には、サイドバー式のディンプルローターの「TAK60」や、ダブルディスクローター「TAK70」など、これまでの鍵のセキュリティを上回る商品が含まれています。
その中でも、性能の高さが評価されるのが「TAK80」です。向きを気にせず使えるリバーシブル式のTAK80には、118,000通りの鍵違いが設定されていて、キープランの構築しやすさも魅力。
また、管理者が1本の鍵で複数の錠前を施錠・開錠できるように、マスターキーシステムも導入され、使い勝手の面でも他の商品を圧倒します。
利便性と安全性を兼備する、2023年新発売の「TAK55」
2023年に新しく発売された「TAK55」は、これまでのTAKシリーズと同様にセキュリティ性が向上しています。No.0200と同価格で導入することができる価格設定もさることながら、注目を集めているのがマルチキーシステムです。
このシステムによって、すでにNo.0200の鍵を組み込んでいるハンドルであっても、TAK55の鍵で開錠できるようになりました。防犯性の高いTAKシリーズの鍵に換えると、管理すべき鍵の数が増えるため敬遠されがちでしたが、TAK55の登場よりその心配が大きく解消されたのです。
タキゲンの鍵の開け方3選
ここまで、タキゲンの錠前として有名な商品をご紹介しました。では、タキゲンの鍵を紛失してしまった場合には、どのようにして鍵を開ければよいでしょうか?
① マスターキーを使って開ける
もっともシンプルな鍵の開け方は、マスターキーを使って開錠する方法です。ほとんどの場合で、紛失時に備えて施設の管理者がマスターキーを用意しているため、その鍵を借りることで開錠できます。
マスターキーの用意が無かったり、管理者が遠方にいたりして、すぐに鍵開けできない場合には、その他の鍵開け手段を検討する必要があります。
② 鍵穴をピッキングして開ける
ギザギザとした形状の鍵であれば、開錠のためにピッキングするという策も考えられます。用意するのは、針金やヘアピンなどの細長いもの。
鍵穴の中にこれらを差し込み、鍵の形状に合わせるようにして鍵穴内部のピンを押し上げることで、理論上は鍵を開けることが可能です。
ピッキングによる鍵開けには、針金が折れて鍵穴を詰まらせたり、錠前を故障させたりするリスクがあることに注意しましょう。
また、ディンプルキーなど防犯性の高い鍵の場合、そもそもピッキングでの鍵掛けが不可能なので、この方法を採用することはできません。
③ 錠前部分を破壊して開ける
最終手段として、錠前部分を破壊して開けるという手法が挙げられます。ドリルやハンマーなどで鍵を破壊するか、バールで扉部分の隙間をこじ開けることで、内部の操作が可能になります。
鍵の破壊開錠は、上の2つの手段で鍵が開けられず、何としてでも自分で今すぐに鍵を開ける必要がある場合の手段です。
鍵の交換は鍵開け以上に高額な費用が掛かる恐れがあるほか、配電盤など内部機構に傷を付けるリスクもあるので、あくまでも最終手段であることを念頭に置いておきましょう。
鍵が無くても、自分でタキゲンの鍵の開錠はできるか?
ここまで、タキゲンの鍵を紛失した際の対処方法についてご紹介しました。もしもマスターキーが手配できないとき、ピッキングや錠前の破壊は自分でもできるのでしょうか?
熟練の技術や専門の道具がなければ、自力での開錠は難しい
ただでさえ、鍵のピッキングには高度な技術が要されるものですが、タキゲンの鍵はサイズが小さいこともあり、その難易度は非常に高いと言われています。
また、錠前を破壊する作業も簡単ではないばかりか、失敗すると配電盤の内部に傷を付けるばかりか、作業時に自身が怪我をする危険もあります。
タキゲンに連絡すれば、一部の鍵はネットで購入できる
自分での鍵開けが難しいことは、うえで紹介した通り。しかし、タキゲンのホームページには、一部の鍵をオンラインで購入することができるページが用意されています。鍵のタイプ・鍵番号やコードを元に、必要としている鍵を購入できるか調べてみましょう。
すぐに鍵を開けたいのなら、出張鍵屋に相談するのが得策
オンラインで鍵を購入することのデメリットは、依頼から商品の到着までに時間が掛かること。早くても数週間、地方など遠方の施設であればもっと長い時間が掛かります。
「今すぐに配電盤の鍵を開けたいが、鍵が無くて困っている・・・」という場合には、より短時間で鍵開けを実施してくれる出張鍵屋に相談するのがオススメです。
タキゲンの鍵開けを依頼する鍵屋の選び方
急いでタキゲンの鍵を開けたいのなら、地域で活動している出張鍵屋に相談しましょう。ここからは、出張鍵屋を選ぶ上でのポイントを4つに分けてご紹介します。
鍵屋の営業時間
タキゲンの鍵をすぐに開けてもらいたい場合には、鍵屋の営業時間を確認しましょう。深夜や早朝は営業時間外であったり、営業していても新規の依頼を受け付けていなかったりする場合もあるので注意が必要です。
最近では24時間営業している鍵屋もあるので、日中でなければこのような鍵屋に相談するのも得策です。
スタッフの出張エリア
鍵屋のスタッフが現場に駆け付けてくれるかどうかも重要なポイント。現場に来てもらえなければ、どれだけスタッフの技術が優れていたとしても意味がありません。 鍵屋の自社ホームページで「出張エリア」などの項目もチェックしておきましょう。
タキゲンの鍵の開錠作業の実績があるか
工場などの施設に多いタキゲンの鍵は、住宅の玄関の鍵とは異なるため、作業実績がある鍵屋に相談するのが安心です。ホームページや口コミサイトで、同様の作業を行った事例が紹介されていれば、そのページを参考にしましょう。
また、電話やメールなどの相談窓口があれば、そちらに問い合わせてみるのもオススメです。鍵の品番や作業内容を整理し、対応可能かどうかスタッフの方に尋ねてみましょう。
鍵開け作業に掛かる料金
最後に、鍵開け作業に掛かる料金もチェックしておくとよいでしょう。こちらも、それぞれの鍵屋のホームページの情報を参考にするほか、実際の利用者の方の声も、大きい鍵屋であればSNSで見つけられることがあります。
また、出張鍵屋のスタッフが作業をスタートする前に、料金の見積もりを出してもらいましょう。簡単なことですが、これだけで作業後の金銭トラブルを格段に少なくすることができます。
タキゲンの鍵が開かない時には、出張鍵屋に相談しましょう
分電盤や配電盤に多く見られるタキゲンの鍵は、あらゆる工場・集合住宅で利用されています。
もしもこの鍵が開けられずに困っている場合には、出張鍵屋のスタッフに相談することが、解決への最短ルートとなるでしょう。
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