ダイヤル式ポストの開け方が分からない時・番号を忘れた時の解決策とは?
誰でも簡単に操作できるダイヤル式の鍵は、自転車や金庫・ロッカーなどあらゆる場所に設置されているのを見かける商品です。また、その利便性の高さから、住宅の玄関先に設置されているポストにも、ダイヤル式の鍵が取り付けられていることがあります。
「ダイヤルの暗証番号を忘れた!」というトラブルは非常に厄介ですが、このような事態はどうすれば解決できるでしょうか?
ダイヤル式ポストの基礎知識から、暗証番号が分からない際の開錠方法・鍵屋に相談する際の注意点について、こちらのページでご紹介します。
目次
ダイヤル式ポストが設置されている場所
開錠・施錠に便利なダイヤル式ポストですが、具体的にはどのような場所にあるでしょうか?代表的な3つの設置場所をご紹介します。
一戸建て住宅の玄関先
ダイヤル式ポストが設置されている場所として、住宅の玄関先をまず思い浮かべる方は多いでしょう。ダイヤルで開け閉めすることができるので、投函された郵便物を盗まれたり、悪用されたりする可能性から身を守ることができます。
さらに、近年では宅配ボックスを置いている戸建て住宅も増えています。最近は、その宅配ボックスにダイヤル式ポストと同じ仕組みの鍵が取り付けられているケースもあり、その需要が高まっています。
集合住宅のエントランス
マンションやアパート・公営住宅などのエントランス部分に、まとめてダイヤル式ポストが設置されていることもよくあります。
それぞれのポストに部屋番号が記されているため、新聞の配達やチラシの投函もスムーズに行えるというメリットがあります。
オフィスのエレベーターホール
住宅に限らず設置されているダイヤル式ポストですが、その最たる例がオフィスビルです。
オフィスのエレベーターホールにも、集合住宅と同様にダイヤル式ポストが整備されており、ビジネスシーンでもその利便性が評価されているようです。
ダイヤル式ポストのメリット?
戸建住宅以外にも、さまざまな場所に設置されているダイヤル式ポスト。そのメリットについて、改めて確認しておきましょう。
ダイヤル式の鍵のため、紛失するリスクがない
ダイヤル式ポストの第一のメリットは「鍵の紛失リスクがない」ことです。 シリンダー式の普通の南京錠 であれば、鍵を失くしてしまえば開けることができません。また、それにともなって鍵穴に砂ボコリなどが溜まることで、鍵がうまく差し込めなくなるケースもあります。
対して、ダイヤル式ポストであれば、暗証番号が分かれば誰でも鍵の開錠が可能です。もちろん、暗証番号を第三者に知られたことによる防犯上のリスクは否めませんが、その利便性の高さは圧倒的でしょう。
さらに、鍵を持ち歩かなくてもポストの開け閉めができるため、わざわざ鍵を持ち歩いたり、家に鍵を取りに戻ったりする必要もなくなります。
暗証番号を共有すれば、複数人で鍵を使うのも簡単
ダイヤル式ポストはその機能上、複数人で鍵をシェアすることにも強みを発揮します。 物理キーで開錠する鍵であれば、一般的に、複数人で管理する際には人数分の鍵を用意する必要があります。
それぞれの人が鍵を管理していないと、鍵を受け渡す際に紛失するリスクが増してしまいます。
一方、ダイヤル式の鍵であれば暗証番号を共有するだけ。鍵を人数分用意する手間がなくなり、使い勝手が格段に向上します。そのため、家族だけで利用する郵便ポストはもちろんのこと、オフィスや店舗・工場など職場での利用にも最適です。
シリンダー錠よりも破損・劣化に強い
ダイヤル式ポストの3つ目のメリットは、鍵を差し込むタイプの錠前よりも破損・劣化に強いことです。
鍵を差し込んで開け閉めするシリンダー錠だと「鍵穴に砂ぼこりが詰まってしまった・・・」「鍵が曲がって抜けない!」などのトラブルが起こり得るもの。特に屋外に設置されている鍵は、風雨に当たっている時間が長いため、このような事態に要注意です。
対して、ダイヤル式の鍵は鍵穴がないばかりか、鍵が曲がる心配も要りません。その分、ダイヤルが回らない・揃えても動かない等のトラブルは存在するものの、全体で見れば破損・劣化に強い傾向にあると言えるでしょう。
ダイヤル式のポストの開け方(暗証番号が2ケタの場合)
たくさんのメリットがあるダイヤル式のポストですが、鍵の開け方についてきちんと理解されている方は少ないようです。 商品によって開錠方法は異なりますが、ここでは暗証番号が2ケタのダイヤル式ポストのうち、一般的な商品の鍵の開け方についてご紹介します。
① ダイヤルをリセット状態に戻す
はじめに、ダイヤルをリセット状態に戻す作業が必要です。リセット状態から暗証番号に合わせる作業をスタートしなければ、その後の作業がどれだけ正しくても、鍵を開けることはできません。
多くのダイヤル式ポストでは時計回りに2周させることで、ダイヤルをリセットすることができます。稀に、ダイヤルを反時計回りに2周させる必要のある商品もあるため、開けたい鍵がどちらか確認しておきましょう。
数字の0に戻したからといって、リセットされているわけではないため要注意です。
② 1つ目の番号に合わせる
リセット状態に戻すことができたら、1つ目の番号に合わせていきます。 1つ目の番号は、多くの場合で「右に6を2回」といった表記がされていますが、このときに注意すべきなのは「回す方向」と「回す回数」です。
この場合は、リセット状態から「右方向」に「2回」回した後、数字を6に揃えます。
③ 2つ目の番号に合わせる
ここから、2つ目の番号に合わせていきます。 2つ目の番号は「左に4を1回」といった表記がされていることが多く、こちらも先ほどと同様に「回す方向」と「回す回数」に注意します。
この場合、先ほど揃えた6の状態から「左方向」に「1回」回した後、数字を4に合わせましょう。一連の作業を終えた後でつまみを引くと、開錠することができます。
ダイヤル式のポストが開けられない理由
このような流れに沿って操作しても「ダイヤル式のポストが開けられない」という相談が鍵屋に寄せられることがあります。その理由は十人十色ですが、大きく分けると以下の5つに分類されます。
・ダイヤルをリセット状態に戻さずに開けようとしている
・暗証番号を合わせる手順が違っている
・中の郵便物がダイヤル部分に引っかかっている
・ダイヤル部分が壊れてしまった
・正しい暗証番号が分からない
それぞれの状況についてご紹介していきましょう。
ダイヤルをリセット状態に戻さずに開けようとしている
ダイヤル式のポストが開けられない理由として、盲点になりがちなポイントに「ダイヤルをリセット状態に戻せていない」というものが挙げられます。リセット状態になっていなければ、どれだけ正しい暗証番号や手順で進めていても、何度やっても鍵が開かないままでしょう。
前述した通り、ダイヤル式のポストは、ダイヤルを2周させるとリセット状態に戻すことができます。次開ける時の手間を減らそうと、あまりダイヤルを回転させないままでいる方は要注意。きちんと手順に沿って進めれば、業者に依頼せずとも簡単に開けることができます。
暗証番号を合わせる手順が違っている
第二の理由に、暗証番号を合わせる手順が正しくないため開けられないというケースが考えられます。引っ越した直後には特に「ダイヤル式のポストの開け方は、以前住んでいたアパートと同じ仕組みだと勘違いしていた!」など、開け方の違いで戸惑う方が少なくありません。
メーカーや型番によっては、リセット方法や暗証番号を合わせる回転方向・回数などに差があるため、その点を確認しておきましょう。
中の郵便物がダイヤル部分に引っかかっている
そもそもダイヤルが動かなかったり、一方向にしかダイヤルが回らなかったりする場合には、中の郵便物がダイヤル部分に引っかかっている可能性が考えられます。特に集合住宅のポストは比較的小さいため、ため込んでしまったチラシや新聞・郵便物がダイヤルに干渉することがあります。
ポストのダイヤルは、投函口に近い場所に設置されている構造がほとんど。そのため、この場合には投函口から細長い棒や指などを入れて、ダイヤル部分の郵便物を取り除いてみましょう。
ダイヤル部分が壊れてしまった
中の郵便物がダイヤル部分に干渉していないのに、ダイヤルがうまく回らない場合には、ダイヤル自体の故障が考えられます。ダイヤルの構造は繊細なので、内部に砂や枯れ葉・ゴミなどが入り込むと、簡単に故障してしまう商品もあるのです。
この場合にはダイヤルを分解して修理するか、ダイヤル自体を新しいものへ取り換える必要があります。ポストと一体になっている場合には、ポストごと交換する必要もあるため、住宅の管理会社もしくは鍵屋のスタッフに相談することが確実です。
正しい暗証番号が分からない
正しい暗証番号が分からないときにも、ダイヤル式のポストが開けられないのは当然です。暗証番号を忘れてしまった場合や、暗証番号をメモした紙を紛失してしまった場合など、その原因はさまざま考えられます。
また、暗証番号が自分で変えられるダイヤル式ポストであれば、意図せずに番号を変更してしまったケースも発生しています。
暗証番号が分からないダイヤル式のポストの開け方
では、ダイヤル式のポストの暗証番号が分からなくなってしまった場合には、どのように対処すればよいでしょうか?
メーカーに暗証番号を問い合わせる
一つ目の対処法は、ダイヤルの暗証番号をメーカーに問い合わせるという手段です。もしも暗証番号をメーカーが把握していれば、お客様相談センターなどメーカーの窓口で暗証番号を教えてもらうことで、無事に鍵を開けられます。
しかし、ダイヤル式のポストは1つの商品だけで膨大な数が製造されているため、実際にメーカーが暗証番号を管理している可能性は低いものです。加えて、暗証番号をご自身で変更してしまっていれば、もともとの数字には意味がないため、この手段は通用しません。
管理会社・大家さんに開けてもらう
賃貸住宅においてダイヤル式ポストの暗証番号が分からない場合には、管理会社や大家さんに相談するという手も考えられます。管理会社や大家さんは、メーカーよりも暗証番号を管理している可能性が高いほか、マスターキーなどを使用して鍵開けを手伝ってくれるかもしれません。
一方、ご自身で暗証番号を変更していたら、この場合においても古い番号には意味がありません。あくまでも、暗証番号を初期設定のままにしている場合の選択肢のひとつです。
自分で暗証番号を総当たりして調べ上げる
最後の手段としては、自分でダイヤル式のポストの暗証番号を総当たりすることが考えられます。暗証番号が2桁であれば、数字だけなら100通りの組み合わせがありますが、1つ試すのに10秒掛かると仮定しても16分40秒で全パターンを終えることができます。
個人宅のダイヤル式ポストであればまだしも、集合住宅やオフィスだと、16分もポストのダイヤルを回していれば通行人に怪しまれる可能性が高いでしょう。
また、近年では暗証番号が3桁のポストや、数字とアルファベットを組み合わせたポストも増えていますが、その場合には更に時間が掛かってしまうことになります。
それでもポストのダイヤルが開けられない時には?
上記の方法をとれば、ほとんどのケースでダイヤル式のポストを開けることが可能です。 しかし、メーカーや管理会社で暗証番号を把握していない場合や、ご自身で保存していた暗証番号のメモを紛失した場合・暗証番号の総当たりを行う時間がない場合もあるでしょう。
そのような場合、以下のような策が考えられます。
応急処置として、投函口から郵便物を取り出せないか試してみる
ポスト内部の郵便物が取り出せずに困っているなら、投函口から郵便物を取り出せないか試してみることがひとつの手段です。投函口付近なら指先でも取り出せるほか、細長い棒などを差し込んで工夫すれば、必要な郵便物が取り出せるかもしれません。
ただし、たとえどれだけこの手段を用いたとしても、奥の方に入っている郵便物は取り出せないでしょう。また「ポストのダイヤルが開けられない」というトラブルの根本の解決には至っていないため、解決策と呼ぶには程遠い手段です。
ダイヤル部分やポストの投函口を破壊して開ける
次に、ポストのダイヤル部分や投函口をこじ開けて壊すという手段が考えられます。ポストのダイヤル式の鍵は比較的簡単な構造をしているため、力の無い方でもハンマーやドリルなどを使えば、短時間で壊しやすくなっています。
注意点としては、ハンマーやドリルを使う際には安全や騒音に配慮すること・壊してしまったポストは買い替える必要があるということです。また、集合住宅やオフィスビルのポストは個人の所有物ではないため、当然ながら破壊して開けるという行為は適していません。
鍵屋のスタッフに現場まで出張してもらう
現実的な手段としては、鍵屋のスタッフに相談し、現場に来て鍵開けを実施してもらうことがオススメです。
ダイヤル式のポストについても熟知しているスタッフが、鍵を破壊することなく開錠してくれるでしょう。また、もし万が一ダイヤル式の鍵を壊す必要があったとしても、新しい鍵の設置作業も相談することができます。
出張に来てもらう鍵屋の選び方
鍵屋のスタッフを現場に派遣してもらおうとお考えの際には、以下のポイントに注意して鍵屋を選ぶようにしましょう。
鍵屋の営業時間
ダイヤル式ポストの鍵を開けてほしいタイミングには、緊急時も少なくないもの。営業時間をあらかじめ確認しておくことで「電話を掛けてもつながらない!」という事態を防ぎましょう。
時間帯を問わず出張できるような24時間営業の鍵屋も増えているため、夜間や早朝・休日に相談したいという際には、このような業者に連絡するのもオススメです。
鍵屋のスタッフの出張エリア
せっかく営業時間内に相談したとしても、スタッフの出張が可能なエリアに含まれていなければ意味がありません。出張エリアは鍵屋それぞれのホームページから調べることができるでしょう。
検索エンジンで「ダイヤル式 ポスト 開ける ○○(地名)」などのフレーズで調べて、上位に出てきた会社であれば安心です。
対応できるスピード
ダイヤル式ポストの鍵を開けたい時は、急いで中の郵便物を確認したり、記入して返送したりしなければならない場合かも知れません。一刻を争うそんな時だからこそ、鍵屋のスタッフがすぐに出張してくれた方が安心です。
営業時間や活動エリアと合わせて、スタッフの在籍数や作業の事例数・電話の繋がりやすさなども参考にできるポイント。問い合わせの際に現在地を伝えた上で「どれぐらいの時間で来てもらえますか?」と質問するのも効果的です。オペレーターの方が、出張に掛かる目安の時間を教えてくれるでしょう。
作業に掛かるおよその費用
最後に、作業に掛かる費用面です。ダイヤル式ポストの鍵開けは、比較的安価に済ませられることが多い作業ですが、業者によって設定費用が前後しています。ホームページの料金表をチェックし、出張費用とともに、どれくらいの料金が掛かるか確認しておきましょう。
なお、ホームページに掲載されている費用は「5,000円~」など、最低価格を示す形になっていることがほとんど。現場に出張してくれたスタッフの方が作業を開始する前に、見積もりを再度確認するとよいでしょう。
ダイヤル式のポストが開かない時には、鍵屋に任せて安心です
ここまで、ダイヤル式ポストの鍵開け方法を中心にご紹介しました。 日常生活でひんぱんに使うポストだからこそ、ダイヤル式の鍵は非常に便利。
万が一のトラブルが発生して、自分ではどうしても開かなくなった時には、鍵屋に在籍している鍵のエキスパートに相談するのが安心です。
日本全国、出張対応
時分 現在
お電話すぐ繋がります