大切な鍵を長く使うための、修理・調整の方法をご案内します
玄関や自動車・物置などの鍵は、365日いつでも繰り返して使えなければならないもの。
しかし、ある日突然「鍵が回らなくなった!」というトラブルが発生することも少なくないものです。
こちらのページでは、このような鍵のトラブルが起こった際の修理方法から、鍵修理を任せられる業者の選び方をご案内します。
目次
鍵の修理が必要になるのはどんな時?
毎日の生活に欠かせない鍵ですが、トラブルが発生した際に修理作業のみで元通りにできるケースもあります。
では、鍵の修理が必要になるのはどんなシーンでしょうか?
ここからは、鍵のトラブルを症状別に確認するとともに、その解決方法を紹介します。
鍵が差さらない時
まずは鍵が鍵穴に差さらなくなってしまったときです。
鍵が曲がったり折れたりしていて、正しい形状を保っていない際に、鍵が差さらなくなるケースは頻繁に発生しています。
また、鍵の表面や鍵穴の中に汚れやゴミが付着し、それが正常な鍵の動きを妨げているケースもあります。
対処法として第一に実践できることは、鍵本体や鍵穴をきれいにすること。
汚れやゴミが付着している場合には、たったこれだけで元のように鍵が回せるようになることもあります。
鍵のクリーニングでもうまく鍵が戻せなかったら、鍵やシリンダーを交換することでトラブルを解決します。
鍵を差しても回らない・鍵が空転する時
鍵を鍵穴に差し込んでも鍵が回らなかったり、差し込んだ鍵に手ごたえがなく空転してしまったりするトラブルも発生しています。
長年のご使用を経て鍵の表面が摩耗していたり、鍵にゴミがこびりついていたりしていることが原因になりがちです。
こちらの対処法としても、まずは鍵や鍵穴に汚れやゴミが付着していないかの確認です。
目には見えないほどの小さなチリも、繊細な構造の鍵に異常をきたす恐れがあるもの。
【鍵の修理のやり方】でご紹介するような方法で、きれいにクリーニングしましょう。
それでもうまく鍵が機能しない場合には、鍵の欠けやシリンダーの異常があるケースが考えられるので、鍵やシリンダー部分の交換を行います。
鍵穴から鍵が抜けない・折れた・曲がった時
「慌てて鍵を引き抜こうとしたら、鍵が曲がって抜けなくなってしまった!」という事態も、鍵のトラブルにおける厄介な例です。
このような曲がった鍵を強引に抜こうとすると、途中で鍵が折れ、先端部を取り出すことすらできなくなるケースもあります。
鍵がこのような状態になってしまうと非常に面倒。どうにか鍵を開錠したのち、シリンダーや錠前を取り外して鍵の先端を除去します。
鍵が抜けなくなってしまったら、リスクを承知して力づくで引っ張るのではなく、鍵屋に相談した方が安心だと言えるでしょう。
鍵が壊れてしまった時
ここまで紹介した以外にも、錠前内部の目には見えない部分で故障が発生しているケースも十二分に考えられます。
「鍵は曲がっていないのに、なぜか開錠できない・・・」という事態です。
原因が分からない以上、錠前そのものを取り換えてしまえば基本的にはトラブルは解決します。
また、シリンダー部分のみの交換で元通りになる例もあるため、こちらも鍵屋のスタッフに相談するのが最善です。
電子錠の鍵が反応しない時
暗証番号式やカード式・指紋認証式など、さまざまな性能が魅力の電子錠。
物理キーを用いる鍵とは異なった機能性があるため、高い利便性が評価されている一方で、鍵が壊れたとすれば一大事です。
トラブルの原因は電池切れや接触不良のほか、経年劣化・パーツの破損など様々なものが考えられます。
物理キーよりも原因究明が難しいため、トラブル解決にも時間が掛かりがちですが、確実なのは鍵のメーカーに問い合わせること。
修理スタッフの派遣まで時間が掛かるようであれば、地域の鍵屋に出張を依頼するのもひとつの手段です。
鍵の修理のやり方
ここからは具体的な鍵の修理の方法をご紹介します。上記のトラブルに応じた修理方法となりますので、ご自身のトラブルに合った作業を行うことで、鍵が元通りに使えるようになるかもしれません。
①鍵を掃除する
第一に、鍵を掃除することです。「そんな単純なことで、本当に鍵が元のように使えるの?」と疑われる方もいらっしゃいますが、毎日使う鍵の表面には、意外と汚れが付着しているもの。
古くなった歯ブラシ・タオル等でホコリを落とすと、その汚れが目に見えるようになります。
なお、仕上げとして潤滑スプレーを使用することも効果的です。ホームセンターやネットショップで販売されている、鍵用の潤滑スプレーを吹きかけることで、鍵の滑りは格段に良くなります。
また、もしも手元に鍵用の潤滑スプレーがなければ鉛筆が代用品になります。
鉛筆の芯の材料である黒鉛には潤滑性があるため、鍵をなぞるように鉛筆で塗ることで滑りがよくなります。
芯が柔らかい鉛筆ほど黒鉛の量が多いため、H・HBの鉛筆より2B・6Bなどの鉛筆が、滑りを良くするためには適しています。
②鍵穴を掃除する
鍵の掃除が終わったら、鍵穴の掃除も忘れてはいけません。
屋外に面した場所にある鍵穴は、特に砂やホコリなどのゴミが溜まってしまいやすいもの。
このような鍵穴は、掃除機やスプレー缶のエアダスターを使用してきれいにすることができます。
このとき、針金や爪楊枝などを差し込んでゴミを掻き出そうとすると、かえってゴミを奥に押し込んでしまう恐れがあるので注意しましょう。
また、鍵穴のゴミの除去が済んだら、こちらも鍵用の潤滑スプレーを差しておくことがオススメ。
一通りのクリーニングを終えることで、鍵が元通りに使えるようになるかもしれません。
なお、鍵用以外の潤滑油を使用することは絶対に避けましょう。
このような潤滑油を使うと一時的には滑りが改善しますが、鍵穴内部で油やゴミが固まると鍵が使えなくなるリスクがあります。
③シリンダー部分を交換する
鍵や鍵穴の掃除でもトラブルが解決しない場合には、シリンダーの交換作業を行う必要があります。
「シリンダー」とは、円筒状で鍵を差し込む部分のことを指していますが、この部分を取り外して修理したり、新しいものと交換したりすることで鍵が元通りに使えることがあります。
シリンダー交換を行うためにはドアの側面のプレートを外さなければならないため、鍵が開錠できていることが大前提です。
開錠からシリンダー交換まで鍵屋に一括して依頼できるため、そもそも鍵が開けられていない場合には、鍵屋のスタッフに相談することが手っ取り早いと言えるでしょう。
④錠前を交換する
取り外したシリンダーを調べても異常がない場合には、シリンダー以外の箇所にトラブルが生じていることになります。
その場合には、錠前(鍵の全体)を新しいものに取り換える必要があります。
一口に「錠前」と言っても、ドアの大きさや厚み・空いている穴の大きさの間隔に応じて、そのまま取り付けられるか否かが分かれます。
もちろん設置作業も手間が掛かったり、専用の工具が必要となったりするため、こちらも鍵屋に相談することが賢明です。
鍵の修理は自分でできるか?
ここまで鍵の修理方法をご案内しましたが、これらの作業は素人の手でも行うことができるのでしょうか?
以下では、ご自身で鍵の修理ができるか・修理の際の注意点のほか、修理が出来なかった場合の対応方法についてご紹介します。
簡単な修理であれば自分で可能なケースもある
鍵・鍵穴の掃除や、鍵用の潤滑スプレーを使用しての簡単な作業は、鍵屋のスタッフに依頼することも可能ですが、ご自身の手で行っていただくことでも問題ないでしょう。
定期的なメンテナンスを実施することで、鍵に負荷を掛けずに、トラブルを避けてより長くご使用いただくことができます。
やってはいけない鍵の修理方法
鍵のメンテナンスや修理が重要であることは、これまでにご案内した通り。そして、鍵の掃除などの簡単な作業であれば、ご自身でも行うことが可能です。
では反対に、自分で鍵を修理する際にやってはいけないのはどんな作業でしょうか?
爪楊枝や針金を、鍵穴へむやみに差し込んではいけない
「鍵穴にホコリが溜まっている・・・」「鍵の先端部が鍵穴に残ってしまった!」といった際に、ご自身で何とか解決するべく、爪楊枝や針金などの細いものを差し込まれる方がいらっしゃいます。
鍵穴の中には金属製のピンが複数配置されているため、むやみにこのような作業をすると、鍵穴の中を傷つけてしまう恐れも。
それだけでなく、鍵穴の中にあるホコリを押し固めてしまったり、爪楊枝は先端部が中に残ってしまったりするケースもあります。
こうなると業者での作業が必要になりますが、場合によっては分解・交換もやむを得ないもの。エアダスターなどの専用の道具を用いて、作業を行うようにしましょう。
鍵以外の用途の潤滑スプレーを使用するのは危険
潤滑スプレーは使用する場所によってもさまざまな種類がありますが、鍵用のスプレーにはボロンと呼ばれる成分が含まれていることが多いものです。
この成分により、スプレーが揮発した後も粉末が残るため、より長く鍵の滑りが良い状態が保たれます。
鍵用以外の潤滑スプレーには、ツヤ出しや耐水性などの成分が含まれているものもありますが、これらが鍵穴の中に溜まるとトラブルの原因になることも。
きちんと用途を確認した上で潤滑スプレーを使用するようにしましょう。
自分では鍵の修理が出来なかった場合には?
安易に自分で鍵の修理をしようとすると、その被害をさらに悪化させてしまう恐れも。
自分での鍵修理が難しい様子や、トラブルが悪化しそうな気配があれば、鍵の専門業者のスタッフに出張してもらうことが安心です。
鍵の専門業者に依頼することのメリットは、何と言っても専門知識を有するエキスパートに作業を任せられること。
自分では到底できないような鍵の修理も、専用の工具などを使用すれば短時間で終えられることがあります。
業者に依頼できる鍵の修理
ここからは、専門業者に修理を依頼できる鍵の場所についてご案内します。
ここに紹介する鍵以外にも修理対応を請け負っている会社が多くあるため、分からない時には鍵屋へ直接相談してみましょう。
家の玄関
人が出入りする上で欠かせない玄関は、鍵の施錠・開錠の回数も必然的に多いもの。それにともなって、鍵の故障も頻繁に発生しています。
「今朝慌てて家を出ようとしたら、鍵が鍵穴の中で折れてしまった!」という事例はその代表例です。
鍵屋に修理依頼のあるトラブルの多くも、玄関の鍵に関するもの。
鍵屋のスタッフの作業の基本である玄関の鍵修理は、鍵屋に相談することでその多くが解決されています。
裏口・勝手口
住宅の勝手口や飲食店の裏口などの鍵は、表の玄関やエントランスと比べると使用頻度が少ないと思われがち。
しかし、その分これらの鍵は経年劣化が進みやすかったり、鍵穴にゴミが溜まりがちだったりすると言われています。
また、普段からあまり開け閉めされていないことから、ある日突然「裏口の鍵が回らない!」などのトラブルが起こりがちです。
玄関の鍵よりも簡素な構造になりがちなことから、裏口・勝手口の鍵の修理は鍵屋にとってお手の物。
内部機構の故障などの深刻なトラブルの際には、錠前全体の交換が必要になるケースもあります。
物置・倉庫
庭先など屋外に置かれていることの多い物置や倉庫は、鍵の内部にチリや砂・雨水などが蓄積し、ある日急に故障することがあります。
また、寒さの厳しい地域では鍵穴の中に霜が降りたり、凍結したりすることで鍵が差さらなくなるケースもあるようです。
掃除機やエアダスターを使用して大きなゴミを除去した後、鍵屋では専用の薬剤なども使用しながらクリーニングします。
また、内部機構に異常があると思しき際には、鍵の分解やパーツの交換をして対応します。
個室(トイレ・書斎・更衣室)
トイレや書斎・更衣室など室内に取り付けられている鍵は、玄関や勝手口と比べると防犯性は低いものの、日常生活において欠かせないものです。
また、簡素な構造であることから油断されがちですが、鍵のトラブルが起こると「トイレに閉じ込められた!」など非常事態を引き起こすため、鍵のメンテナンスは定期的に実施するべきです。
鍵屋ではこれらの鍵の修理のほか、ドアノブのぐらつきのメンテナンス・鍵の空回りの調整などを対応することも。
場合によっては鍵交換をせざるを得ないこともあるため、鍵屋のスタッフに直接見てもらうことが確実です。
金庫
住宅や商業施設などに置かれている金庫は、貴重品を管理する上で最重要となるアイテムです。
現金や通帳のほか、アルバムや貴金属などを保管されている方が多くいらっしゃいます。
高い技術が結集されている金庫の鍵には、ダイヤル式やシリンダー式・テンキー式などが採用されています。
また、近年ではICカードをかざすだけで開錠できる金庫や、指紋・静脈を読み取る生体認証式の金庫の鍵も人気です。
いずれの鍵も特性や構造が異なるため、修理に求められる作業や技術は異なるもの。鍵に精通しているプロの目でトラブルの原因を特定し、修理や開錠・調整を実施してもらう必要があります。
バイク・自動車
バイクや自動車にはウェーブキーと呼ばれる、波型の刻みが施された鍵が多く採用されています。
また、最近ではリモートキーやイモビライザーキーなど、遠隔操作できる機能が搭載されている鍵も多いため、どちらかが故障・破損しても大事には至らないことが多いようになっています。
ウェーブキーなどの物理キーについては、鍵穴の中に砂ぼこりが溜まってしまったり、ガムなどを故意に詰めたりしたことが原因で開かなくなるケースがあります
また、リモートキーやイモビライザーキーは水没したり、電池が切れたりすることで反応しなくなるケースがあります。
いずれも鍵屋のスタッフによって修理・メンテナンスすることで解決可能ですが、ご自身で修理することは困難を極めるでしょう。
自転車
ピンシリンダー錠やダイヤルロックが搭載されている自転車の鍵は、大切な自転車を窃盗被害から守るために大きな役割を果たしています。
これらの鍵は非常に小さく簡素な構造をしていますが、泥や砂などの汚れが付着しやすいほか、運転中の衝撃で破損しやすいもの。頻繁に故障のトラブルも発生しています。
故障した鍵は修理作業をあえて実施しないで、破壊して取り外したのち、違う鍵を新しく設置する方も多いようです。
鍵屋のスタッフに相談し、費用対効果や性能などを比較することがオススメです。
ポスト・宅配ボックス
荷物が多い時や暗い時にも操作することを考慮して、ポストや宅配ボックスの鍵には、小さな南京錠やダイヤル式の鍵が広く採用されています。
これら鍵も自転車と同様に、砂や泥の汚れが付着しやすいもの。このような汚れを除去するほか、内部の機構を調整することで修理を行います。
これらの小さな鍵も安価に購入できることから、取り外したのちに買い替えてしまう方も多くいらっしゃるようです。
ご予算や取り付けたい鍵の特性・機能性を整理し、鍵屋のスタッフに相談してみましょう。
鍵の修理作業に掛かる費用
次に、鍵の修理作業に掛かる費用をご紹介します。「鍵のトラブルに見舞われるのはこれが初めて・・・」という方にとって、料金相場は気になるもの。
費用を踏まえて作業を依頼することで、金銭トラブルからも身を守れるようにしておきましょう。
自分で行う場合
一般的な鍵の修理を自分の手で遂行するなら、購入するものはエアダスターや潤滑スプレー程度。
それ以外の道具は、掃除機や鉛筆・古くなった布など、身の回りにある物で対応できるため、費用は安価に抑えることが可能です。
しかしながら、ホームセンターで購入できるようなこれらの道具を使用して解決できる鍵のトラブルは、ほんのひと握り。
もしもうまくいかなかったら、専用の工具を用いて鍵穴の汚れを除去したり、シリンダー・錠前を交換したりする必要があります。
業者に依頼する場合
鍵の修理を専門業者に依頼するとなると、出張費用や技術費用などが加わり、自分で鍵の修理を行うよりも費用は高くなります。コストの面では、ご自身での修理作業に軍配が上がるでしょう。
しかし、これまでにご紹介した通り、鍵の修理は一筋縄ではいかないもの。
トラブルの原因究明もままならないのに、鍵を修理してみようと悪戦苦闘していると、より悪化させてしまう心配があります。
金額こそ少し高くつきますが、鍵のプロフェッショナルである鍵屋の専門スタッフに修理を任せる価値はあると言えます。
鍵修理できる業者や鍵屋さんの選び方
最後に、鍵修理を依頼するにあたって大切な鍵屋の選び方をご案内します。大切な鍵だからこそ、安心して相談できる業者に修理作業を任せたいもの。
以下の項目を踏まえて、ベストな鍵屋に修理を依頼しましょう。
出張エリア・営業時間を調べる
まず調べるべき項目は出張エリアです。鍵のトラブルを解決してほしい現場が、鍵屋の出張エリア内に含まれていないと、スタッフを派遣してもらえないかもしれません。
ホームページを確認するか、電話・メールなどで問い合わせることで出張エリアが分かります。
また、鍵修理が必要な緊急時には、営業時間も調べておく必要があります。
鍵屋の中には、深夜や早朝でも出張できるように24時間営業している会社や、休日・祝日・年末年始などでも年中無休で対応してくれる会社もあります。
業者のホームページをチェックする
鍵屋の多くがホームページを運用しているため、そのページをチェックすることも情報収集において価値があります。
これまでの作業例やメディアへの出演実績・作業料金の目安なども一読してみましょう。
複数のホームページを見比べることで、安心して出張作業を依頼できる会社が見つけられます。
依頼者の口コミや評価を確認する
自社のホームページにはネガティブな情報を掲載しない会社がほとんど。そのため、全ての情報を鵜呑みにしないことも重要です。
口コミサイトやSNSなどをチェックすると、実際に依頼した方の声を調べることができます。
もちろん、これらの情報源も真偽のほどは明らかではありませんが、あまりにも低い評価が多く寄せられている場合には注意が必要です。
一筋縄でいかない鍵の修理作業は、プロの手に任せることが安心です
デリケートな構造をしている鍵だからこそ、その修理作業は困難なもの。
ご自身の手で定期的なメンテナンスを行いながら、いざトラブルが発生した際には鍵の業者に出張を依頼しましょう。
鍵の修理はもちろんのこと、部品交換や調整などさまざまな作業を任せることが安心です。
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